『食える仕事 食えない仕事』を読んで。2
ではどんな仕事であればこれからも食べていくことができるのか。
それは機械で代替することが難しく人間の方が有利に働ける仕事。
で、それは頭脳労働・技能労働の2つがある。
頭脳労働分野をデジタル・ケンタウロス、技能労働を職人プレミアムと著者は呼んでいる。
かつこれらには日本人しかなかなかできない性質も持ち合わせているために、外国人労働者に取って代わることが難しい。
これらの分野を若い人は目指して欲しいと著者は述べている。
デジタル・ケンタウロス分野は
「AIがどんなに進化しても、そのAIを使いこなすことにより、どんどん既存レベルの仕事はラクになり、人間とAIとの相乗効果によって労働生産性が上がっていく」(p.195)
職業としては例えば、弁護士・法人融資・ファンドマネージャー・コンサルタント・カウンセラー・記者・作家・編集者・研究者・建築家・デザイナー・システムエンジニアなど。
職業プレミアム分野は
「人間が行うことに積極的な付加価値が生じるもの(中略)顧客が、(機械ではなく)人間の作業に価値を感じてより多くの対価を支払う点にある。」(p.155)
職業としては例えば、ホテルマン(高級旅館)、セールス(高額な車・家・保険)、通訳・添乗員・シェフ・パティシエ・警察・消防・美容師・コールセンターなど。
例えで挙げられている職業によっては、そうかな・・・?と思えるものも人によってはあるだろうけど。
なかなかなろうと思ってもすぐにはなれない高給な仕事が多い。特にデジタル・ケンタウロス分野は。
でもまあ、そのような分野の仕事を目指して考えていけばいいという目安にはなった。
例として本では挙げられていないけど、自分で考えてみると色々思いつくだろうし。
とりあえず単純労働作業やこれからAIに簡単にとって代われる分野は選ばないようにしたい。
単純労働は慢性的に人手不足だから簡単に就くことができるが、簡単な分賃金が安くて済む外国人労働者にすぐに奪われてしまう。アウトソーシングされる可能性も高いし、アジア水準の賃金競争に巻き込まれるからこれから賃金が上がっていく分野ではない。
むしろ下がっていく可能性がある。
本当にこれからの日本人の仕事は大変な環境にさらされていき、悲壮感が漂っている。
外国人が苦手とすること、例えばコツコツと細かいことを忍耐強くしなければできないこと・かなりの精度を求められること、これらを含んでいる仕事はないか。
まだ答えが出せないが、考えて考えて転職を選ばないといけない。