yoshinoraicho’s diary

30代の日々(吉野雷鳥日記)

ジョブ型≠成果主義

今日は陽が出ていて気持ち良い。

そろそろ寒さが厳しくなってきたがそれでも冬にしては温暖だ。

 

12月7日の朝日新聞に『「ジョブ型」は成果主義じゃない 広がりどうみるー名付け親・濱口桂一郎さんに聞く』という記事があった。

 

気になったので読んでみた。箇条書きにすると、

・現在日本では、ジョブ型を企業の9割方が違う意味で使用している。

・人材を、労働時間ではなく成果で評価することがジョブ型などというミスリーディングな言説もある。

・ジョブ型は会社を「ジョブ(職務)の束」と考えて、ジョブごとに出来る人を当てはめるやり方。

・それぞれのジョブには、職務内容や責任範囲を明確にした職務記述書が定められ、必要なスキルも明らかになっている。

・ジョブ型を打ち出す企業の多くは、単に成果主義の賃金・人事制度をジョブ型と称しているだけだ。

・しかしジョブ型はそもそも一部の例外(高度な専門職などのエグゼンプトと呼ばれる人たち)を除いて、労働者を評価しない仕組みである。

・ジョブ型は、その人がその仕事をできるかどうかはジョブに当てはめる前に評価する。あとはその人が職務記述書に書かれたことをやれば職務記述書に書かれた給料が支払われ続け、できなければ能力不足で解雇になる可能性があるだけ。

・ジョブ型は解雇しやすくなるという人がいるがこれも誤解で、問題なく職務記述書の内容をこなせ、そのジョブ自体が無くならなければ、簡単に解雇を言い渡されるようなことはない。

・解雇が正当になる例は、そのジョブ自体がなくなるケースだ。その場合、欧州の多くの国では社内の別のポジションに応募したり、再就職の支援を受けたりできるように労使協議することが義務づけられている。

 

これを読んでいると、今ジョブ型を打ち出している企業の多くが、多分あえてミスリーディングをして、解雇しやすい成果主義を取り入れるために成果主義を「ジョブ型」とごまかしているのではないかと思った。

 

ただ、今回の記事はジョブ型という言葉を提唱した人の意見なので、より本などで調べて色んな意見を得ないとまだまだ分からない。

 

このジョブ型の説明記事の中でさらに驚いたことは「デジタル日雇い」という新しいキーワードだった。

ウーバーイーツがその典型例。

 

ージョブは”多くのタスクの束”で、タスクの一つ一つを会社がいちいち働き手に指示をだしていたら大変。そこでタスクをまとめたジョブを、きちんと雇った労働者に任せて会社はそれを監督することをしていた。

しかし情報通信技術やAIの進展により、プログラムさえ組んでおけば、人間が指揮監督しなくても個々のタスクをコントロールするメカニズムが可能になった。

この仕組みがもっと高度な仕事にまで入ってきた場合、ジョブ型どころか、仕事はタスクにばらけ、人々は単発のタスクを請け負う「デジタル日雇い」として働く世界が来るかもしれない。欧米では「雇用の時代」が終わり「請負の時代」が始まるという議論も起きている。

仕事のタスク化は日本でも始まっており、決して人ごとではない深刻な問題だ。

ーと締めくくられている。

 

デジタル日雇いなんてそれこそ誰もができる簡単な仕事が多くなる気がする。

AIに指示された一つのタスクだけやっていればいいのだろうから。

それこそ働く意欲が湧かずただの単純作業ロボット扱いされるだけの世界になりそう。

でもそれが近い将来ホントに起きそうなのがこの現代社会。

 

先を見据えるために情報収集し自主勉強する人と、事なかれ主義でただ毎日ダラダラとテレビみたりスマホいじって過ごす人とで10,20年後に大きな開きができそうで恐ろしい。

もう日本に生まれただけでもラッキーという時代は終わりが見えてきた。

みんな平等ではなく、ちゃんと努力した人だけが報われる社会になりそうだ。