佐藤正午のエッセイ。
珈琲豆を挽き、沸騰後少し冷ました湯を淹れ、サーバーにたまった珈琲を氷水張ったボウルに入れて冷ます。
冷めたら、一部はペットボトルに入れて凍らせ、残りはサーバーに入れたまま冷蔵庫に保存しておく。
最近夜の日課になってきた。
もう暑くて、仕事中は冷たい珈琲を飲むようになった。
朝になるとサーバーに入れておいたものは、サーモスの水筒に氷と一緒に入れる。
これは仕事が終わった後に楽しみにとっておく用。
仕事中に飲むのは凍らせたもの。
珈琲は体を冷やす性質があるから、夏はなおよし。
納屋を整理しているとダンボールの中に私が20台前半に買っていた本が出てきた。
その中にグラシン紙で包んだ佐藤正午のエッセイ本があった。
『ありのすさび』
『象を洗う』
『豚を盗む』(全て岩波書店。)のエッセイ3部作。
まず表紙デザインが涼しげだ。
乳白色で真ん中にポツンと控えめに童話にありそうなイラストが描かれているだけ。
筆者が住む佐世保で夏に断水が続いた話が印象的に残っているため、表紙のデザインの涼しさもあってこれらの本は夏に読みたくなる。
また筆者の書く文もなんというかこざっぱりしていて夏っぽく感じる。(意味がわかりにくい説得力に欠けた説明であるのは自覚済。)
筆者の書く文は村上春樹と似たような傾向にある気がする。
ひねくれているというか、たまに説明くさかったり。
でもそれが読んでいて不快ではない感じ。
夜寝る前にうってつけのエッセイ。
どこからでも読める。
久しぶりに読み返そう。
あともう一冊、筆者の書いた『小説の読み書き』(岩波新書)も出てきて、今これを読んでいるがおもしろい。
筆者が日本の古典文学作品を筆者なりに分析しているが、プロの作家からみた分析でありそういう見方があったのかと驚く。
これもいい本。